歯列不正には多くの種類がありますが、中でもいちばん多いのが、ガタガタでこぼこの歯並び、「叢生(そうせい)」です。
受付へのご相談も、叢生がいちばん多いようです。
数ある歯列不正の中で、なぜ叢生が多いのか、その理由や治療方法についてお話しします。
まず、叢生とは、前歯でも奥歯でも、ガタガタでこぼこの歯並びのことをいいます。
ガタガタといっても、ある人は前歯一本が出ていてもガタガタと感じ、見た目にはわからない程度のものや、八重歯もそうですね。
多くの方が、ガタガタの歯並びでいらっしゃるということです。
統計によりますと、日本人の歯列不正の44%が叢生でトップです。
その理由は、食生活や生活習慣であると考えられます。幼少期からの食習慣や噛む力の偏り、舌の位置などの生活習慣が歯並びの形成に大きな影響を与えています。
ガタガタでこぼこを防ぐためには、乳幼児からの歯の育成がとても重要になるわけですね。
では叢生の治療についてお話しします。
叢生の治療は、矯正を始める年齢によって大きく変わります。
例えば小学校低学年の場合は、叢生は前歯4本に限定されることがほとんどです。その両隣の犬歯が生え変わるまでなら、前歯の問題を治すだけで済みますので、治療は比較的簡単です。
つまり9〜10歳くらいまでに前歯4本をキレイに並べることができれば、あとは後ろの葉の生え変わりを観察していけばいいわけです。
ですが、小学校高学年ですでに犬歯が生え変わっている場合、犬歯の位置によっては、前歯だけでなく奥歯(臼歯)まで絡んだ複雑な治療になるケースもあります。
つまり叢生を早く治す要は、犬歯が生え変わるまでに、前歯4本をキレイに並んだ状態にするということです。
そのためには、もっと前の乳歯列から歯並びを育成することが重要です。
乳歯が生えそろったとき、見ていただきたいのは前歯に隙間があるかどうかです。
隙間なくびっしり乳歯が生えそろっていると、生え変わりの時、乳歯より大きな永久歯はスペース不足で、必ずガタガタでこぼこに生えてきてしまいます。
叢生にならないためにも、5〜6歳までに隙間を作ること、これがスタートですね。
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柳原歯科医院
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