歯医者嫁がよく受付で聞くらしいのですが、初めて入れ歯になる患者さんは、まるでこの世の終わりみたいに嘆かれるそうです。
そりゃ、歯を失うことは寂しいし、不自由になるし、自分の歯ではないことに不安を覚えるのでしょう。
今回は、そんな入れ歯初めて患者さんに向けたメッセージです。
実際に患者さんがどんな不安を抱えていらっしゃるか、具体的に聞いてみますと、
「慣れるかなぁ」「取り外しが上手くできるかなぁ」といったことのようです。
まぁ今まで無かったものが口の中に入るのですから、当然違和感もあります。
ですが時間の経過とともに、最初はぎこちなかったものの、ほとんどの方が取り外しや扱いに慣れてこられます。
とはいえ、そこまで到達するまでの不安はやはりありますよね。
そこで、少しでも入れ歯初心者さんの不安を解消して、安心していただくポイントをまとめました。
入れ歯を入れたら、まずは誰かと会話してみてください。
つい、食べたり噛んだりできるかしてみたくなると思うのですが、まずは違和感なく喋れるかどうか試してみてください。
次に、水を飲んでみてください。
水をむせずに飲み込むことができるか、そしてそれができたら、柔らかいものが食べられるか試してみてください。
それができるようになったら、ご自身のお好きなものを食べてみる、その次は少し固いものを…と、徐々に挑戦していってほしいと思います。
そうするうちに、入れ歯で食べることへの違和感が減ってくると思います。
まずは入れ歯で、日常生活に慣れることから始めましょう。
夜寝る時、入れ歯を外すかどうか、ということも受付でよく聞かれるそうです。
寝る時は、入れ歯は付けたままで寝てください。
意外だと思われるかもしれませんが、これには理由があります。
残っている自分の歯を守るためです。
どういうことかと言うと、もし入れ歯を外して寝た場合、残っている歯が隙間の空いている方へ傾いたり倒れたりしていくからです。
歯が勝手に動くなんて…と思われるかもしれませんが、歯がなくなった途端、いろんな不可抗力で歯並びは変化します。
歯が並んでいる状態では考えられないことですね。
なので、夜は入れ歯をきれいに洗って、入れてからお休みください。
部分義歯、そして総義歯の皆さんにも同じくそうお伝えしています。
時間が経てば、皆さん入れ歯にも慣れて、ちゃんと噛めるようになるんですが、やはり自分の歯とは違うでしょう。
一般的に、噛む力においては部分入れ歯は天然歯の30〜40%、総入れ歯は10〜20%になると言われています。
とはいえ、入れ歯になったからと諦めないでほしいのです。
入れ歯であっても、「噛める」ということが大切なのです。
残っている歯を大切にしながら、入れ歯をご自身の一部として、人生を楽しんでいただきたいと思います。
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柳原歯科医院
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