
ある日、歯医者嫁の携帯に、友達の息子さんから電話がありました。
最近お子さんが産まれて、まだゼロ歳なんですが、いつから歯医者さんに通ったらいいですか?という質問だったそうです。
えらく気の早い話やな…と思ったんですが、最近お父さんからの同じようなご質問が多いとのこと。
今回は、赤ちゃんの歯医者デビューについてのお話です。
生まれたての赤ちゃんには歯が生えていません。
だいたい、生後6ヶ月ごろから乳歯が生え始めます。
その時に、明らかにおかしい生え方をしている、例えば横から生えてきた、真っすぐでなく傾いて生えてきた、などの場合は、歯医者さんで診てもらってほいしいです。
特に問題がなければ、自治体の1歳半健診が終わってからでも遅くはないですよとお伝えしています。
歯が生えてきたら、それを観察することはもちろん大切なんですが、それより以前に、歯並びを良くするために大切なことがあります。
それは、生まれた時から歯並びの土台、つまり顎の育成を意識することです。
実は歯の卵は、出産前からすでに出来上がっているのです。
歯が生えていない時期から、お子さんの歯並びを良くするために心がけていただきたいことをお話しします。
赤ちゃんは、お乳やミルクを飲む時、ただ吸っているわけではありません。
舌で乳首を支え、顎を使って噛むようにして飲んでいます。
顎と舌をしっかり使って哺乳することで、歯の土台が発達します。
離乳食が進み、歯が生えてきたら、手づかみの食事で前歯を使って噛む運動が、顎の育成につながります。
前歯で噛んで食べられるような食事を意識してもらうといいでしょう。
あと、舌の位置も、顎の成長には重要な鍵となります。
舌は普段、上顎にくっついている状態が望ましいです。
「乳歯はいずれ永久歯に生え変わるから、むし歯や歯列不正も気にしなくていいですよね?」というお話をよくお聞きします。
とんでもないことです。
まず乳歯のむし歯を放置すると、永久歯が曲がって生えたり、斜めになってしまう場合があります。
永久歯がそんな状態で生えてくると、もう遅いですよね。
歯並びを良くするには、やはり乳歯の時期が肝心なのです。
そう言われても、お子さんにまだ歯が生えていない状態で歯並びのことを考えるのは、なかなかピンとこないかもしれません。
歯が全部生えそろってから観察する、あるいは歯医者さんは虫歯ができてしまって初めて行くものと思っていらっしゃる方もいるかと思います。
ですが、歯列不正の予防や顎の育成は、生まれた時からすでに始まっているのです。
自治体の1歳半健診の次は3歳半健診です。その間の2年間は、とても大事な時期なのです。
この期間に、歯を使ってしっかり噛んで顎の育成ができれば、将来の歯並びの心配は少なくて済むでしょう。
また、歯医者さんに来ることに慣れておくこともいいかもしれません。
大切なお子さんの歯並び、一緒に見守っていきたいですね。
YouTubeでもご覧ください。
https://youtu.be/_Tq3P06cR_E?si=hg1M8V6CMvj6xHWb
柳原歯科医院
〒639-0265 奈良県香芝市上中833-3
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